Short Story…
Short Story No 151
空き巣
「どうして空き巣なんてするんだろうな」
「留守だから簡単って思うんじゃないの?」
「大体、よく、家に誰もいないなんてことがわかるよな。わかるか普通?」
「さぁ?見張ってるんじゃないの?」
「ずっとか?」
「どうだろ。狙いを決めた家の家族構成とか調べて、
いなくなるのを見計らってって感じじゃない?」
「そんなに面倒くさいのか、逆にすげーな」
「でも、小学生の子供とかいたら、学校のイベントとかの日を狙うとか、
そうすれば別に面倒ってわけでもないんじゃない?」
「そうか?急に金が要るって時とかどうするんだよ」
「さぁ。どうしてもすぐお金が要るんなら、インターフォンを鳴らして、
返事がない家とか狙うんじゃない?」
「いや、おかしいだろ。インターフォンならしてもドア開けない奴なんて、
いくらでもいるだろ。なぁ、いざ空き巣やるぜって家に入りました。
でも、中に人がいましたなんて場合、どうなんだ?」
「うーん、多分逃げるでしょ」
「ほら駄目だろ。大体あいつら、どうやって金隠してる場所調べるんだ?」
「長年の勘みたいなものがあるんじゃないの」
「すげーな、それ。でも急に家に誰か帰ってきたらとか考えたら、
急いで探さなきゃいけないんだろ?面倒くさいよな」
「まぁ、よく短時間で探せるよなって思うよ」
「金欲しいなら最初から武器もって押し入った方が早いし確実だろ。
金のある場所聞き出して金見つけたら、全員殺せばいいし」
「でも、この前は、聞き出す前に殺したじゃない、なんであんな真似したの?」
「金の場所がわかってたからだ」
「前、あの家に空き巣に入ったとか?」
「あの家は、僕の実家だから。いい気味だよ」
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