Short Story…




Short Story No 165
心遣い



病気で会社を休んだ。
少し寒気がする。

ただ単に、風邪なんだろうな。
昨日もちょっと熱っぽいて思ってたし。
季節の変わり目は気をつけないといけないってわかってたのに。
頭痛がして、食欲が無い。

彼からメール。

「風邪って書いてたけど大丈夫?」

その心遣いが嬉しい。
優しい気持ちになって、少し眠った。

「お見舞いに行こうか?」
「今仕事中だけど、大丈夫?心配だよ」
「調子はどう?寝てるの?」
「返事が無いけど、辛いのかな?辛いよね、ごめん」
「今昼休み。ちゃんと食べてる?」
「おかゆでいいから食べないとダメだよ」
「早く仕事終わらないかな。そうしたらお見舞いにいけるのに」
「大丈夫?心配」
「帰りに薬でも買って行こうか?」
「そろそろ起きた?」
「後で電話してもいい?」

やっぱり、心遣いって相手のことを考えることなんだろうな。
返信してないのに、何通も送られてたメールを見てそう思った。

「治ったからもう大丈夫だよ。ありがとう、おやすみ」

メールを送った。
これ以上メールが送られてこないように。



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