Short Story…
Short Story No 198
ウトウト
少しウトウトしてた。
隣では女が眠っている。
それにしてもすごく眠い。
昨日ほとんど眠れなかったせいで目にはくっきりと隈ができ、
さっきから欠伸が止まらない。
不眠症とは違う。
以前からそうだった。
大事な用のある前日には決まって眠れなくなる。
早くからベットに入り目を閉じても、少しも眠くならない。
軽く食事をしたり、酒を飲んでもダメで、
薬局で買える睡眠改善薬も効き目は無かった。
寝過ごしたらどうしようなんて緊張や不安がそうさせるんだろうか。
それとも、明日に過度の期待をするからだろうか。
結局眠りについたのは、起きなければいけない時間の1時間前。
だからだろう、ついウトウトしてしまったのは。
隣で眠ってた女がうっすら目をあけた。
きっと、さっきのクラクションで目を覚ましたんだろう。
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